カタナ レストア/カスタム日記 10

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スーパーウレタンキット編

スーパーウレタンキットを使ってみました。

スーパーウレタンキットとは、液状の発泡性硬質ウレタン材をフレームに注入し、内部で化学反応し発砲、硬化させることで、本来のフレームのしなやかさを保ちつつフレーム自体の剛性をアップさせるものです。
imgp1383.jpg (45887 バイト)
imgp1384.jpg (63577 バイト)

まず、エンジン、ハーネス、溶接の継ぎ目にマスキングをします。やってみてわかったのですが、写真くらいのマスキングだと、まだまだ足りません。少し大袈裟にマスキングをしたほうがいいでしょう。


そして、フレームに傾斜をつけるため、ブロックなどを使ってフレームを傾けます。
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imgp1386.jpg (51068 バイト)
写真のように、ドリルでフレームに穴をあけます。
最初は8mmの穴だったのですが、8mmだと小さくて入れづらいので、もっと大きな穴のほうがいいでしょう。
穴をあける場所なんですが、長いパイプに一気に入れるのは不可能なことが分かり、何ヶ所も穴をあけたほうがいいでしょう。たくさん穴をあけるのに抵抗があるかもしれませんが、丸い穴だと応力が分散されるため、問題ありません。
imgp1387.jpg (36469 バイト)
imgp1390.jpg (47537 バイト)
いよいよ、注入です。
2液性で、A液とB液を混合し、10秒ほど強く攪拌し、30秒以内に注入しなければなりません。

最初は、1箇所の穴から、長いパイプにたくさん入れようと思ってたくさん混合させてしまい、いざ入れようとおもったら、混ぜてる時から発砲が始まっていて、かなり
どろどろの液体なので、流入スピードがかなり遅く、30秒以内で注入するのは無理で、途中で固まってしまいました。
imgp1388.jpg (48428 バイト)
imgp1389.jpg (41816 バイト) この失敗を教訓に、穴を拡大し、何箇所も穴をあけ、1回に混合させる量も少なくして、やっと1本終わりました。注入後、フレーム内で発砲が始まるのですが、穴から逆流してくるので、ガムテープで押さえ込みます。この時指で押さえていても指が押されるくらいの圧力です。
この作業をひたすら繰り返します。
はみ出たウレタンはカッターで切り取れます。最後に付属のグロメットで蓋をすれば完了です。


硬化後は、想像以上に固く効果が期待できると思います。発砲硬化後は、水分などを寄せ付けませんので、「錆や腐食を防ぐ」など剛性以外にも効果はあります。
難燃性なので、充填後にも溶接も可能です。スチールやアルミ等への接着性、密着性に特に優れていますので、フレーム充填後に内部で割れや剥がれを起こしません。また紫外線に直接さらされない限り経年変化はほとんど見られないので、半永久的な効果を持続します。
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imgp1392.jpg (41784 バイト) 溶接による補強に比べ、重量増もほとんど無いので、リスクも少なく、入れて損は無いと思われます。
ただ、この作業はフレーム単体の時の方がやりやすいと個人的に思いました。

END

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